経営人事ビジネス会
“商い”に対する感度の高い人事役員および経営者・人事権を持つ営業役員による実業型交流会です。
経営者や営業系・人事系役員の方々にご参画いただくことにより、具体的な新規ビジネスを創出できるコミュニティを目指しています。
企業概要
2017年に創業100周年を迎える総合建設業・髙松コンストラクショングループは、持株会社である株式会社髙松コンストラクショングループと、髙松建設株式会社を中心とした建築主体の「髙松建設グループ」、青木あすなろ建設株式会社を中心とした官公需・土木比率の高い「青木あすなろ建設グループ」の2グループからなる事業会社19社の合計20社で構成されています。
その沿革と事業展開について、創業者である祖父からも薫陶を受けられた髙松建設株式会社の髙松副社長よりご説明いただきました。
ご登壇者プロフィール
代表取締役副社長 髙松 孝年 様
企業研究プレゼンテーション
1917(大正6)年に髙松留吉翁が創業以来、盤石の財務体質で事業を拡大されてきました。
請負仕事などでの利益率の低い売上は追わず、受注~設計~施工までを自社完結で行う案件に集中することで利益体質を培われてきたとの事です。オーナー企業ならではの長期的スパンでの「ぶれない」経営をされていらっしゃいます。
また、M&Aという形でグループになっている「世界最古の会社」として有名な寺社仏閣建築の金剛組や青木建設(現:青木あすなろ建設)は、買収を仕掛けたのではなく、銀行などからの依頼で手を差し伸べて再生させてきたのだそうです。
金剛組の際には「伝統技術の灯を消すな」という信念のもと、合理的な経営管理を導入することで、また、青木建設は海外のホテル事業などを整理し本業に集中化することで再生されてきました。
興味深かったエピソードが2つありました。
一つは、かつて企業規模も大きく無かった頃、大卒採用ができなかったので「地方行脚」で高校を回り、そこのNo.1を採用されていたそうです。その彼らが資格を取得し、中核メンバーとなり役員に名を連ねていったとの事。まさに「ビジネス資質」の高い生徒を集められていたということですね。
もう一つは、接待交際費の予算を作らない、という事でした。トップ1人が領収書を切ったら、部下10人が切るようになる。そうしたら経費は10倍になる。お茶一杯がランチになり、食事になりクラブになる…。癒着防止と経費抑止を徹底されているので、髙松副社長自身、精算にはとても気を使われているそうです。
人事制度も、過去から今後への課題として、トップダウンからボトムアップへ、成果主義からプロセス主義へ、新規事業起案部署の創設など、他にも様々な施策を講じていかれるとの事でした。
髙松副社長の軽妙洒脱なプレゼンテーションの裏に、新たな100年への挑戦を担っていかれる気概と情熱を感じられる素晴らしいプレゼンテーションでした。
お土産としてノベルティなどをご用意いただいたのですが、その中に感動物がありました!
金剛組の宮大工が削った厚さ数ミクロンの鉋削りでできた「栞」!
それは、副社長自らカッターで長さを揃え、手造りをされたものでした! こんな所にも、髙松副社長のお人柄が偲ばれます。
懇親会
「中国料理 菩提樹」へと移動した懇親会では、美味しい本格中華をいただきながら、髙松副社長への更に深い質問や、皆様相互で経営戦略や人財の話などで盛り上がりました。