会長菅原の自己陶酔録
第14弾 勝負パンツの法則
その人の勝負どころによって巻き起こる人生のスパイラルのことである。
「勝負パンツの法則」とは、その人の勝負どころによって巻き起こる人生のスパイラルのことである。
ここ一番という時の勝負パンツ
ここ一番という時に、一張羅を着て勝負に挑んだ経験をお持ちの方も多いと思う。
最高の自分を演出するために着飾る理由だが、人それぞれ勝負どころが違うようだ。
大きく分けると以下の3タイプにわかれる。
【勝負どころ3タイプ】
- 1. アフターファイブ勝負
- 2. プライベート勝負
- 3. ビジネス勝負
アフターファイブの勝負師
「モテたい」ために仕事をしている人達のことだ。
平日のオンタイムは当たり障りなく過ごし、オフタイムに焦点をもってくる人がいる。
朝はテンションが下がっていても、夕方になると元気になる、いわゆるアフターファイブのために日中働いている人である。
その人達の中には、仕事で大した用件があるわけでもないのに、いつもと明らかに異なる出で立ちをしている人を見かけることがある。
本人に「今日、何かあるの?」とさりげなく聞いてみると、大半はアフターファイブに「今晩、合コン(または、デート)があるんです」との答えが返ってくる。
たしかに普段は見かけないスーツやYシャツ、ネクタイなどをしてお洒落をしているようだが、なんだかしっくりしていなく、どちらかというと違和感の方が目立ってしまう人がほとんどだ。
本人にとって大事な日であることはわかるが、見慣れない・着なれないせいか、どこかぎこちなささえ感じてしまう。
何故だろうと思い、よーくその人を見てみると、すべてをお洒落にしているわけではなく、靴やベルトなどはいつものままだったりする場合が多いのだ。
そのため、色の組み合わせ、質感などに統一性がなく、かえってダサいイメージになったりする。
その時だけ表面的に着飾ったとしても、本来の姿でないことはすぐにバレてしまうものである。
もし、上から下まで思い切って全て買い揃え、その最高の状態で初回に出会ったとしても2回、3回と回数を重ねて会っていくうちにネタ切れし、どうしても本来の姿が出て来てしまうものだ。
また流行のレストランやバーなどに連れて行っても、普段から行きつけていないため、ここでもぎこちなさが出てしまい、場慣れしていないことを相手に悟られてしまうものだ。
もしその場を乗り切ったとしても、知っている店にも限りがあり、そのうちだんだん店のランクがレベルダウンしていくのが関の山だ。
当然、どこかの時点でかなり背伸びをしていたことを気付かれ、その人に対する気持ちもトーンダウンしてしまうのがオチである。
相手の異性も、そこまで鈍感ではないのだ。
モテたい気持ちはわかるが、長く付き合うことを前提に考えれば、必ずボロが出るし、本当の自分でないことぐらいすぐにバレてしまう。
冷静に考えればその場しのぎにしかならないことぐらいわかるはずだ。
このタイプの特徴は短期的に表面だけを取り繕うパッチ当て人間で、実りの薄いムダな出費を繰り返してしまう。
ビジネスも同じスタイルのため、相手からはそこを見抜かれ、成績も鳴かず飛ばずといったところだ。
所詮、「背伸び」の領域から脱することなく、結局は「尻つぼみのスパイラル」に落ちるのが関の山なのだ。
プライベートの勝負師
「趣味の充実」のために仕事をしている人達のことだ。
平日は当たり障りなく流し、休日に焦点を持ってくる人がいる。
仕事よりもプライベートを優先し、いわゆる休日のために平日働いている人である。(一生一週間の法則)
このタイプは仕事とプライベートをはっきり区別し、休日の充実の為に割り切って仕事をしている人が多い。
平日はあまり目立たないが、休みの日になると、恋人・友人・家族との食事や旅行、また趣味や習いごと、ショッピングなどに活動的だ。
親戚や友人、ご近所仲間と集まったりする時は、自分をより良く見せよう演出する人が多い。
そのため仕事着より私服の方にお金を使う傾向にあり、話題のレストランやホテル、観光スポットもまめに情報収集し、その体験談を話すのが好きだ。
また、車や家などにもお金をかけている人が多い。
自分の稼ぎからみて見合わない出費でも、プライベートの充実のためには出してしまうタイプなのだ。
当然その皺寄せがくるので、平日は最低限の生活になり、必然的に仕事上での付き合いは悪くなる。
こうしてあまりにビジネスとプライベートを切り離しすぎて人生を送っていると、必ずどこかで限界が来てしまうものである。
当たり前だが、よほど親や配偶者がお金持ちでない限り、ビジネスの充実なくして休日の充実は続かないはずなのだ。
このタイプの特徴は、自己都合で物事を考えるナルシストで、趣味の世界にお金や時間を使ってその場の充実感を生きがいとする理想主義的傾向が強い。
当然ビジネスには力や魂が入らず、相手からはそこを見抜かれ、成績も万年低空飛行といったところだ。
所詮、「趣味の領域」から脱することがなく、結局は「自己満足のスパイラル」に陥るタイプなのだ。
ビジネスの勝負師
「自己実現」ために仕事をしている人達のことだ。
アフターファイブやプライベートより、まずはビジネスに焦点を持ってくる人だ。
仕事一筋というよりビジネスを基軸にしていれば、アフターファイブやプライベートも後からついてくるという考え方の持ち主だ。
誰しも自由になるお金がたくさんあるわけではないと思うが、このタイプはアフターファイブやプライベートは後回しにしてでも、ビジネスの戦闘態勢を先に整えていく自己投資優先派なのだ。
特に新入社員の頃は、限られたお給料の中での戦いになるのだが、他の人が飲み会や趣味にお金や時間をかける中、スーツ、ネクタイ、Yシャツ、靴、バッグなど、自分の商売道具に集中して投資をしていく。
人よりも良いものをひと揃えするのには、けっこうなお金がかかるため、それなりの覚悟がないとできないことだ。
また、大事なプレゼンテーションの日に備えスーツを新調したり、大きな自己目標達成のご褒美や記念に時計やバッグなどを買ったりするのもこのタイプの特徴だ。
現状に満足せず、常に今よりランクアップしたものを求めていく気質を持っているのだ。
このままだと仕事のために全てを投げ打つようだが、実際にはビジネスに対する熱い思いが服装や顔つきにも表れるため、それは間違いなく社内やお客様にも伝わり、その結果、成果や評価も上がり出世するのが早くなる。
当然、他の人より自由になるお金もより多くできるが、このタイプはその分をまたビジネス関連に自己投資し、また一回りも二回りも速いスピードで勝ち上がっていくのだ。
まさに正のスパイラルに入り、加速して成長し続ける。
こうして人よりも早く出世し、自由になるお金を手にできれば、アフターファイブやプライベートも自然と充実してくる。
わざわざ着飾らなくても普段から良いものは身につけているし、こちらから追いかけなくても魅力があるから相手から寄ってくる。
また、一流の人やサービスに触れる機会が多くなるため、感性も磨かれ、馴染みの店も増えてくる。
ここまでくると本人は自然体でいるが、周りには独特のオーラを感じさせるようになる。
結局、将来高く飛ぶために、最初にしゃがむことができる「成功のスパイラル」に入るための基軸固めをわかってしている、かしこいタイプなのだ。
普段着がオシャレな表参道
弊社のオフィスは表参道の交差点からすぐそばにある。有名ブランドや美容室・エステなどファションや美に関して高級ショップが立ち並ぶ日本で一番洗練された街だ。
創業10年になるが(2009年当時)、この通りを平日に普段着でいる人達は、皆オシャレでセンスが良い。
着飾るわけではないが、顔立ちから立ち振る舞いやしぐさなど、どれも品良くカッコイイのだ。
それに比べ、休日になると、いかにも勝負服で着飾ったような出で立ちの人達が増える。
しかし残念ながら、どう見ても御上りさん状態で街並みから浮いているのだ。
普段着のままでかっこいい人と、着飾っているのに違和感のある人。
何だか不思議な現象だが実際にある話なのだ。
勝負どころをどこに定めるかで、人の人生は大きく変わることの証なのだ。
今回、3つのタイプをご紹介したが、あなたはこれからどこで勝負しますか?
時間があれば、是非、表参道の平日と休日の違いを体験してほしい。
私には高い次元で人生の縮図が見える最高のスポットなのだ。