会長菅原の自己陶酔録
第2弾 アップダウンの法則
物事が上下するときにおこる基本原則である。
「アップダウンの法則」とは、物事が上下するときにおこる基本原則である。
普通の人は、現在のポジションよりダウンしたとしても、下がった分だけ努力すれば現状維持が保たれると考えがちだ。
しかし、ここにはほとんどの人が気づいていない大事なポイントが隠されている。
具体的には、100万円を手元にして、ある株に投資したとしよう。
たまたま1ヶ月で20%下がってしまった。
1ヶ月で20%ダウンなので、80万円となった。
その翌月にはそこから20%上がった。
20%アップとなり、96万円になった(図1参照)。
一見すると、20%ダウンして20%アップしているのだから、プラスマイナスゼロと考えがちだが、実際には、元本の100万円からみて4万円の損失である*1。
では、1ヶ月前の金額80万円から元本100万円に戻すには、何パーセントアップしなければいけないのだろうか(図2参照)。
つまり、20%ダウンしたものを取り戻すには25%が必要である。
実質は4万円の差であるが、元の金額に戻すにはダウンしてしまった20%に加え、更に5%の力を要することになる。
同様に、下げ率が異なる場合の元本に回復するための値を、一覧にまとめた(表1参照)。
一覧表にすると下げ率が大きくなればなるほど、元本を回復するためには重い負荷がかかってくることが解る。この事は、アップしてからダウンする場合にも、同じ事が言える(表2参照)。
アップ→ダウン(表2)の方が、ダウン→アップ(表1)より少しはましだが、いずれにしてもかなり負荷がかかることは、見ていただいて分かると思う。
特に表1の下げ率の大きな元本回復への負荷を考えると、原状を回復するには、気が遠くなる話だ。
これを日常生活に当てはめてみよう。
一般的な人は、「目先の1週間」を基軸にいかに休むかを優先して考え、その休んだ分は、いつか後で取り戻せばよいと多くの人が考えてしまいがちだ(「一生一週間」より)。
しかし、それを取り戻すには、力や気を抜いた以上の大きな負荷がかかることを覚悟しなければならないという事である。
例えば、筋トレを1日休むと、取り戻すのに2~3日かかると言われている。
これが、1週間、1ヶ月、1年休むと段々と行くのが億劫になってしまい、取り戻すどころか、基礎体力は一気に低下し、体のバランスを崩してしまうことがある。
一方、しっかりとトレーニングをしている人は、一定期間休むと勝手に体が要求しだし、またトレーニングに行きたくなる。
要するに、筋力をつけるのは大変だが、落とすことは簡単である。
逆に、脂肪をつけることは簡単であるが、落とすのは難しい。
ただ、一度しっかりと筋肉がついてしまえば、脂肪が付きにくい体になることも事実だ。
仕事の場合も同じである。誰でも、お正月休みやゴールデンウィークなどの長期休暇から仕事に復帰すると、普段のペースを取り戻すまでに意外と時間や労力を要した経験があるだろう。
こう考えていただくと、皆さんも現状回復への負荷を頭で理解できるはずだ。
最後に、長いビジネス人生で考えてみる。
常に頑張っているAさんと、頑張っては気を抜き、頑張っては気を抜くことを繰り返しているBさんがいるとする。
AさんとBさんは、ある一定の期間までは、同じように頑張っていたが、Bさんはたまに「まぁいいか」とサボってしまう。
その時、Bさんは「疲れた」、「体調がすぐれない」、「家族の都合で」などと、様々な仕事をサボるための口実を駆使して、自分が気を抜いていることを正当化し、いつでもその分を挽回できると思っている。
しかし、そこには現状回復の重い負荷がのしかかり、着実にポジションを上げつづけるAさんとの差は開くばかりである。
BさんがAさんに追いつくためには、それこそ死に物狂いで頑張らなければ、追いつくことはできない。
つまり、気を抜いたとしてもいつでもすぐに元の状態に戻れると考える人は、「今日・今週・今月・今年やらなければならない事」も、「明日・来週・来月・来年やればいい」と先延ばしする習慣を持っている。
しかし、このアップダウンの法則に気づいていれば、当然、やることが遅くなればなる程、その負荷は大きくなり、現状維持するのは至難の業であると分かるのである。
「アップダウンの法則」は、物事が上下するときにおこる見落としがちな部分を示唆するものである。
下げたものを上げるには、下げたものが大きければ大きいほど、上げるためにより大きな労力を使うことになる。
また、場合によってはもう二度と同じ水準まで上がらないこともある。
「人生の土日」がどんどん不安定水準になっているにも関わらず、サボったとしてもいつでも現在のポジションに戻れると考えているところに、落とし穴がある(「一生一週間」より)。
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